私は大学に入学直後から地元の中華料理屋でバイトをしていました。人生初バイトだったのですが、店長さんや他の店員も明るい人ばかり、時給も良く、たいへん恵まれたバイトに巡り合えたと思えました。

しかし、私は昔から要領がとても悪く、いつまでたってもメニューの名前や、キッチンのどこに何を置くかといったことが覚えられずにいました。

最初の一か月は、ちょっとドジな子なんだなというような感じで、他の店員さんも根気よく、優しく私に教えてくれたのですが、2ヶ月、3か月と過ぎていくにしたがって、あからさまにあきれられるようになりました。

途中で新しい子が入って来たのですが、その子は1ヶ月足らずで私よりも仕事ができるようになってしまいました。

半年ほど経ったある日、とうとう店長さんに「こんなに覚えの悪い子はなかなかいない。もしかしたら向いてないのかもしれない。このままでは君を雇い続けるわけにはいかない。」と言われてしまいました。

私は周りの人にあきれられるのも辛かったですし、何より皆が当たり前にできるようになっていっている仕事をいつまでたっても覚えられない自分がとても情けなくなりました。

ちょうど、週一で塾講師のアルバイトもするようになり、そちらが楽しく思えてきたので、「私には飲食店は向いていないんだ・・」と思い、いっそのことクビにされる前にやめてしまおうか、と思いました。

しかし、「このままやめてしまったら、「要領の悪い私」のままで終わってしまう。それはイヤだ。」と思い、一度自分なりにできるところまでがんばろうと決めました。

私は人から直接見せてもらったりして仕事を覚えようとするといつまでたっても覚えられませんが、教科書などに「書いてあること」は割りと要領よく覚えることができました。

そこで、片付けの順番や場所から、メニューまで、覚えるべき仕事の内容を全部文字にして書きだし、自分なりにバイトのマニュアルをつくりました。

そして、そのマニュアルを通学途中などの時間を通じて必死に読み込み、どんなことを聞かれても即答できるぐらいまで暗記しました。

その結果、だんだんとミスが減っていき、最終的には他の人と同じような動きかできるようになりました。店長さんも私の努力を認めてくれ、今では私は楽しくそのお店で働き続けることができています。

私と同じように、なかなか仕事ができるようにならず、バイトをやめようかと悩んでいる人は多いと思います。

周りからのプレッシャーもあると思うし、周りに迷惑をかけてしまう自分を責めてしまうときだってあるかもしれません。そんなとき、辞めるな、とは言いません。

本当につらければやめてしまってもいいと思います。バイトごときでそんなにきつい思いをする必要はありません。

ただ、もしあなたがもう少しだけ頑張れるのなら、一度やめる前に全力を尽くしてみるのも一つの手だと思います。上手くいかなければやめればいいし、もしそれでうまくいけば、「自分だってやればできる」という大きな自信をつけることができますよ!