初めて結婚式に参列をしたのは、私が中学生の時でした。歳の離れた兄の結婚式だったのですが、その華やかさが一気に憧れに変わりました。

そして、大人になってからアルバイトを始めたのです。

しかし、私はブライダルに関して、夢を描きすぎていました。目に見える華やかなところだけを見て、安易な気持ちで働きたいと思ってしまった自分に反省しました。

実際の結婚式で私が担う仕事というのは、要は配膳です。ドリンクや料理を運ぶ訳ですが、これが体への負担も大きいのですが、こぼしてはいけない、ミスは許されないという精神的な負担が、重くのしかかっていたのです。

私にはただのバイトでも、新郎新婦にとっては、人生で最初で最後の1度きりの晴れ舞台です。料理をゲストにぶちまけてしまおうものなら、一生の思い出に泥を塗ることになります。

そんなプレッシャーに負けて、辞めたいと思うようになりました。

私がシフトに入る時に、かなりの確率で一緒に入っている先輩アルバイトの方がいたのですが、私の緊張が伝わったようで、話を聞いてくれました。

失敗するのが怖くて、料理を運ぶ時に、プレッシャーで押しつぶされそうになると言ってみました。その先輩は、もう経験も積んでいますし、私から見れば完璧なプロなので、きっと私の気持ちなんて分かってくれないだろうという気持ちもありました。

しかし、バイトの駆け出しの頃の自分も同じだったと共感してくれたのです。それを乗り越えることができたのは、バイトに入っている1日1日を大事に思って、自分にも特別な日なんだと言い聞かせるようにしたそうです。

時には、家で大きなお皿に水を入れて、片手で運ぶ練習もしたそうです。

私は、ただ不満を言っているだけだったことに気付いたのです。だから、私も気持ちを切り替えることにしました。

そして、配膳の技術向上のために、重くて大きいお皿を片手で持つ練習もしました。それが、自信にもつながりました。

ブライダルの仕事に就く人のほとんどは、華やかな世界への憧れからだと思います。でも、それだけではないということは、ちゃんと理解することが必要です。

普通のレストランのホールスタッフとは違って、式場での配膳というのは、人の人生の1ページに関わることができているのですから、すごいことだと思います。

本当だったら、自分はその場にはいなかったはずなのに、人の思い出を最高のものにするためのお手伝いができているのです。そんなことは、普通ではなかなかあり得ません。

誰にでもできる仕事でもないですし、結婚式場のアルバイトで経験を積んでおけば、高級レストランでも通用するくらいに成長できるはずです。

経験は、決して無駄にはならないので、逃げずに頑張ってみてください。